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部品に関して

~ 油圧シリンダー シールキットのシール交換 (パッキン交換)に関する予備知識~

油圧シリンダー シールキットのシール交換で知っておきたいこと。

こんにちは、ビーエスパッキン部品課 安川です。

前回の投稿後、数多くの現物合わせのお問い合わせをいただきありがとうございました。
お客様からお聞きするお話のほとんどは、メンテナンスの費用をなるべく低く抑えるためにシール交換(パッキン交換)をしたいが、純正のシールキットは高すぎて・・・というお話が非常に多かったです。

お取引いただいているお客様はもう何十年とお付き合いのあるお客様がほとんどですが、ご新規のお客様からも、純正品とくらべてもかなり価格を抑えられたこと、また短納期でお送りさせていただいたことをとてもお喜びいただきました。私たちとしては単に同じものがあるなしではなく、ない場合には別のご提案をさせていただいております。特に価格についてはオリジナル部品を使用しているため、かなりの低価格だとお喜びいただいております。
今後も少しでもお客様のお役に立てるよう様々な情報を発信していきますね。

今回は、お客様から多くの現物合わせをお送りいただいた内容に基づき、シールキットの構成や種類・特徴について簡単にお話しさせていただきます。

☆シール交換について

油圧シリンダーのシール・パッキンはさまざまな現象で損傷を受けます。 最も大きな要因は、過度のトルクや急激な負荷の変化などによる機械的な損傷ですが、その他には継続的な使用によるパッキンの摩耗、作動油が汚れていてそこからの異物の混入なども要因としてあげられます。またシール交換時の錆取り不足や洗浄不足による人為的ミスも油漏れの要素になるので要注意ですね。
シールが損傷すると油漏れが発生し、シール交換をしないでそのまま放置するとその他の部品に負荷がかかり、修理には大きな費用がかかる可能性があります。
パッキンの装着箇所はヘッド側とピストン側に分類されますが、ヘッド側のシール類が劣化するとシリンダーの内部からのオイル漏れの原因となり、ピストン側のシールが劣化するとシリンダーの内部リークが起こり自然降下の原因となります。

☆油圧シリンダーの構造シールキットの構成について

今回お送りいただいた現物のシールキットの機械は様々で、油圧クラッシャー・鉄骨カッター・パクラー・除雪車・油圧ポンプ・油圧ジャッキ・キャリアカー・農業機械・大割機・小割機などのアタッチメント・・・など純正品の価格が高すぎる、純正品がわからないなどのご事情のものがほとんどでした。メンテナンスでシール交換をするうえでシールキットの価格が高すぎるというのは、毎回のメンテナンスにもかかわるためとても重要視されるかたが多いですね。

メンテナンスの費用を低く抑えるために、シール交換は最も効率の良い作業になります。(ロッドやシリンダーに問題がない場合に限りですが・・・)
これもお客様から教えていただいたことですが、動画サイトにシール交換の詳しい手順の投稿もかなりあるらしく、みなさんご自身でいろいろお調べになられておられるようでした。さすがに今の情報社会はすごいですね!わたしもいろいろ勉強させていただきました。
シール交換もやってみる前は難しそうといわれる方も以前は多かったのですが、ある程度の工具があれば思っていたよりスムーズにできたというのも情報社会の恩恵なのかもしれないですね。

ただ多くの油圧シリンダーにおいて共通して言えることは、特殊な機械であっても普通の油圧ショベルであってもシリンダーの構造やシールキットの構成はほぼ同じものが多いということです。もちろん使用用途の違いで、必要とされる部品の大きさ・必要点数・部品の形状や材質も変わってきますが、基本的に油圧シリンダーのシールキットの構成はほぼ以下の部品で成り立っています。油圧シリンダーの構造上同じような仕組みになっていることがほとんどです。
(部品詳細は、当社―ムページの単品販売・種類別一覧を参考にしてください)

ダストシール(スクレーバー) : 外部からの土砂や異物の侵入を防止してパッキンやシリンダーを保護します。Uパッキンからの微小な漏れを防止する機能も備えています。

ロッドシール : 外部への油漏れ防止のためメインシール。その断面形状がU字形をしているのもが多くUパッキンとも呼ばれます。往復動パッキンとして油圧シリンダーに使用されます。使用目的に応じて、形状・材質が異なります

バックアップリング : パッキンの耐圧性を向上させるとともにパッキンのはみだし防止用としても用います。

バッファリング(ステップシール): シリンダー内の圧力を最初に吸収し、Uパッキンへの負荷を軽減させる役割を担います。

ピストンシール : シリンダー動作時の内部圧力を保持させるためのメインシー ル。

ウエアーリング : ピストン部の軸受として用いられ、かじりや偏心を防ぎパッキンの耐久性を向上させます。

スライドリング : シリンダー内部に含まれる異物などがピストンシールへ侵入するのを防止する役割。

今回数多くの現物合わせの中で、ほとんどの商品は拝見させていただいた当日にシールキットとして出荷させていただきました。納期が早いということも大切なことだとお客様から言われました~。ありがとうございます。(*^^)v
ただ一部はNOK製品の取り寄せで数日納期をいただいた商品もありましたが、一番困ったものが海外製の部品が使われているシールキットがありました。納期が非常にかかってしまいお客様にかなりお待ちいただきました。(海外製部品につきましてはまた最後にお話ししますね。)

☆パッキンの材質について

今回も多くのパッキンや部品を拝見させていただきました。材質に関しましても、国内メーカーの部品であればおおよそは決まってくるものです。基本的には油圧シリンダーに使われる材質は限られてきますね。細かくは使用用途や許容圧力で材質は変わってきますが、ほとんどは当社の在庫でカバーできるものばかりでした。
材質のことを詳しく話しすぎると科学的な難しい言葉がたくさん出てきて、私自身の頭がパンクしそうなので簡単にお話しさせていただきます~(@_@)

基本的にシールキットに使われている部品の材質は、ウレタン・ニトリルゴム(NBRゴム)・テフロン樹脂(PTFE・レアフロン)・ナイロン樹脂(ポリアミド樹脂)・フェノール樹脂の5種類でほぼカバーできます。どんなに特殊な部品であってもほぼこの材質の組み合わせで作られています。もちろん使用用途に合わせてその中でも細分化はされていますが、よほど特殊な油圧シリンダーでない限り当社の在庫品でカバーできます。

ウレタン : 主にロッドシールやピストンシールとして使用。Uパッキンタイプがほとんどで色も様々。耐磨耗性や耐圧性能に優れていますが、高温域ではゴムの硬さや強度が低下するためロッドシールで使用する際には耐熱性があるかどうかも耐久性としては重要。

ニトリルゴム(NBRゴム): シール材料として各種機械へ広く利用されており広範囲の温度領域とさまざまな作動油に対して対応力があります。耐圧性能はウレタンよりはやや劣る。主にロッドシール・ピストンシール・O-リングなどに使用されます。

テフロン樹脂(PTFE・レアフロン) : 主にバックアップリング・ピストンシールの一部・スライドリングに使用。使用条件が高圧下になると摩耗やクリープが大きいため、ブロンズ等で補強した複合材として使用します。O-リングのバックアップリングに使用している白いものもテフロンですが、ピストンシールなどで使用している茶色い材質がブロンズ入りのテフロンです。

ナイロン樹脂(ポリアミド樹脂): 上記のテフロン樹脂より、耐はみだし性・耐摩耗性にすぐれた高圧用の材質です。高圧時に変形に対する剛性が高くなります。

フェノール樹脂 : ヘッド側・ピストン側それぞれのウエアーリングに使用します。一般的には茶色い布入りフェノール樹脂製のものを使用します。またさらに強度が必要な場合には、衝撃に強く横荷重にも強いカーボン樹脂入り(灰色)のウエアーリングを使用します。

現物合わせが届いたときには、基本的にはお送りいただいたものと同じ材質で部品を探すことになります。
ただお客様からお話をお聞きしたときに違う素材のほうが良いというケースもあるので、その際にはこちらからご提案もさせていただいております。
単純に同じものがあるなしだけでなく、今後のメンテナンスのことも含めてお話しさせていただければと思っています。

☆海外製の部品は高コストで納期が・・・

海外製の部品は大きく分けてインチサイズとミリサイズに分類されます。
インチサイズの部品は国内で入手するのはなかなか難しいですね。
ミリサイズの海外製の部品もあり入手できるものもあるのですが、規格や形状が変則的なものが多く入荷までかなりの時間を要するものが多くなります。

ただ今後も永くその機械を使われるというシリンダーの場合には、お客様のご要望があればそのシールを日本の規格サイズに置き換えることにもご相談に応じています。(シリンダーの形状によっては対応不可の場合もありますが・・・)
海外製のパッキンは納期もかかることに加え価格も非常に高くなります。なかなか現場の作業が止められないなかで、メンテナンスのたびに時間と費用がものすごくかかることになるのはかなりなロスになると思います。長い目で見れば今後のメンテナンスも含め、総合的なコストが下がる可能性もあります。
当社はシールキットの販売だけではなく、油圧シリンダーの修理・加工・再生も行っているため、総合的なメンテナンスのお話もさせていただいております。

海外製のダストシール(L型のテフロン材+O-リング)

☆部品の装着にも注意してください

シール交換の際には以下のことにも注意してください。

シリンダーからロッドを取り外した後、ロッドの周囲とシリンダーチューブの内面に引っかき傷やその他の損傷がないことを確認してください。
油圧シリンダーを分解したあと、キャップ内部・シリンダー内部をきれいに洗浄して、錆、すべての汚れ、グリース、油やその他の異物を完全に取り除いてください。

少しでも錆や異物が残ったまま新しいパッキンを組み込んでしまうと、交換したばかりなのにすぐ油漏れが起こります。パッキンを交換してすぐの油漏れのほとんどは、洗浄不良や組み込み時の不良によるものです。ごくまれにパッキンを交換したばかりなのにすぐ油漏れがするという話を耳にすることがありますが、さらに新しいパッキンを装着しなおしたら油漏れが止まるということは、ほぼ人為的な装着ミスといわれています。なのでパッキンの装着にも細心の注意をお願いします~(^_^)

もしシール交換の作業中に組み込みに失敗した場合でもご安心ください!!
当社は必要な部品を必要なだけの販売もいたしております。
たまにお客様からも言われるのですが、失敗したときのために予備を一つだけつけておいてほしいとのご要望もございます。機種によっては取付けに手間がかかる部品もあるので単品でのご購入も大歓迎です~。また当社は修理部門もございますので、シール交換のみのご依頼も承っております。

当社の在庫品は、商品種類は300種類×各サイズを保有しております。
各サイズごとにある程度のストックを置いているので、在庫総数50万点以上の部品を常に保有しております。そこはオリジナルの部品を制作している強みですね(^^♪
大量注文にも柔軟に対応しております。

まずはお気軽にご相談ください。

いつも当社の製品をご愛顧いただきありがとうございます。<(_ _)>

お問い合わせはこちら。

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